先生との相談を
より良くするために
~「先生との相談ヒント
集」のご紹介~

診察のさいに、『先生に相談したいことがあるけれど、どのように話せばよいのだろう?』と悩まれたことはありませんか。今回のコラムでは、先生との相談をより良くするためのヒントをお伝えするとともに、相談する内容の参考として2024年7月に公開された「先生との相談ヒント集」をご紹介します。

診察時に先生と相談するさいの
3つのヒント

先生との相談を迷われる理由として、「先生は忙しそうなので、しっかり相談の時間を取ってもらうのはちょっと申し訳ない」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。そこで、診察時に先生と相談するさいのヒントをお示しします。

❶事前に相談内容のリストを作る
受診する前に質問などを書き出し、その中で今一番困っていて解決したいのはどれかという重みづけをすると、先生とのコミュニケーションがスムーズになるかもしれません。相談内容をうまく口頭で伝えられない場合は、そのリストを読んでいただくこともできるでしょう。
❷「いつから・どこが・どんなふうに・どんなときに」を伝える
困っていることを相談するさいは、「いつから・どこが・どんなふうに・どんなときに」困っています、というように具体的な情報を盛り込むことによって、先生により伝わりやすくなるかもしれません。
❸診察前に看護師さんに伝える
診察の時間が限られている場合は、診察前の問診で看護師さんに詳しくお話しし、看護師さんから先生へ情報を橋渡ししていただくことで、診察時にスムーズに相談できるようになる場合があります。

「先生との相談ヒント集」のご紹介

図1:「先生との相談ヒント集」の画面 図2:「MY相談ヒント集」の例

「先生との相談ヒント集」のご紹介

SLEであらわれる症状には、全身症状や皮膚・粘膜・関節の症状などのように自覚しやすいものと、臓器への影響のように自覚しにくいものがあります1)。自覚しにくい症状は特に、どのように先生に相談すればよいか迷われたり、相談すること自体を思いつかなかったりするかもしれません。
 今まで相談したことのない症状や臓器への影響について先生と相談するさいには、「先生との相談ヒント集」(図1)を参考にしてみてはいかがでしょうか。以下のステップで、MY相談ヒント集(臓器の現在の状態や、長期的な向き合い方など、先生への質問例のリスト)を作ることができます*。

*本コラムは概要のみ説明しています。実際に使われるさいには「先生との相談ヒント集」内の記載をよくお読みください。

with-SLEの「先生との相談ヒント集」を開きます。
STEP 1 SLEに関して、今まで先生に相談したことがある臓器(身体の部位)や症状のチェックボックスにチェックを入れます。 STEP 2 今まで先生と相談したことのなかった症状や臓器のうち、今の状態確認や、これからのことについて特に相談してみたい臓器(最大2つ)にチェックを入れます。
注意書きをご確認のうえ、同意される場合は「上記に同意してチェックを確定する」をクリックします。
②のSTEP2で選んだ臓器のMY相談ヒント集が表示されます。
図2:「MY相談ヒント集」の例

MY相談ヒント集(図2)には臓器ごとに、症状・今の状態の確認・現在の状態を知るための方法・SLEが長期的に与える影響についての質問の例が表示されます。印刷してご自身の困っていることなどを追記することにより、相談内容を整理するために利用できるかもしれません。
 自覚しにくい症状や、今まで先生と相談したことのなかった症状・臓器への影響についてどのように相談すればよいか迷われたら、このヒント集を使われてみてはいかがでしょうか。

1) 田中良哉 薬局 2015; 66:28-33.